The Tribe

トークイベント

初登を巡る対話Ⅰ

中嶋 渉 x 草野俊達

初登を巡る対話Ⅰ

前半は、瑞牆山不動沢で多くのクライミングを重ねてきた中嶋渉によるプレゼンテーション。不動沢の歴史と思想を網羅的に再確認しながら、現在のクライミングまでの繋がりを見ていきます。

後半は、今もなお登攀という行為に対して真摯な姿勢を貫く草野氏と「初登」というキーワードでフリートーク。

日時|8月1日(木)

19:00〜21:00

会場|The Tribe

定員|先着20名

参加費|無料

中嶋 渉|1991年、長野県生まれ。瑞牆山不動沢の開拓で知られる中嶋岳志を父に持ち、10歳からクライミングを始める。2008年、弱冠17歳の若さで大ヤスリ岩にユグドラシル(5.12/2p)、2010年には天鳥岩にホシガラス(5.12c PD/6p)と、存在感際立つ瑞牆山の岩塔に印象的なルートを拓いた。また、自身のルーツともいえる瑞牆山不動沢でも、ボルトの使用を極力排したルート開拓に傾倒。2013年の二十億光年の孤独(5.13b R)を皮切りに、Landmark(5.12b R)、我に返るとき(5.13a)、胎動(5.12b R/X)などを初登。2021年に完成させたHumble(5.14a R)は、それらの集大成とも言えるビッグルートとなった。開拓と並行して、白髪鬼(5.13d)や、Stingray(5.13d)、マーズ(5.13d)、デイドリーム(5.14b)などの歴史的クラックの数々や、ビショップのハイボルダーAmbrosia(V11)の再登など、多様かつ困難なフリークライミングを実践。2024年、瑞牆山摩天岩での2031(5.13b R/2p)の初登が最新の記録となっている。

草野俊達|1967年、東京都生まれ。中学生から山歩きを始め、高校時代には岩登り、沢登り、雪山登山と活動の幅を広げる。20代以後はボルダリングを含むフリークライミングを中心に岩と山を精力的に登り続けていく。1995年『岩と雪』169号に寄せた「石の人」は国内のボルダリングの原点とも言える重要なテキストとなった。

1988年  氷川屏風岩「低脂肪」初登
御前岩「神社」初登
1991年  小川山「スーパーイムジン」OS
1992年  あらくれの岩場「ざとうむし」初登
  アメリカ ニードルズ「Thimble」フリーソロ
  小川山「小川山ジャンプ」初登
1994年  御岳「蟹」初登
1995年  幽ノ沢「正面壁左フェース」フリーソロ
  小川山「ローリングストーン」1ロワーダウン
1996年  御岳「虫」初登
  穂高屏風岩「フリークライミング」初登
1997年  二子山「エアウェイ」トラッドスタイル、5ロワーダウン
  奥鐘山「中央ルンゼ」フリーソロ
1998年  小川山「頭痛」初登
2007年頃 幽ノ沢「左俣滝沢大滝」フリーソロ

※後日、フルムービーの公開を予定しています

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