The Tribe

中嶋渉、内省するクライマーの行方。

中嶋渉、内省するクライマーの行方。

本展示に向けて執筆された内省的な9つの文章と、これまでの人生を通して目に映った人々と自然の写真。それら2つの要素で構成された空間を通して、幼い頃からフリークライミングを続けてきたある一人のクライマーを追います。

中嶋 渉|1991年、長野県生まれ。瑞牆山不動沢の開拓で知られる中嶋岳志を父に持ち、10歳からクライミングを始める。2008年、弱冠17歳の若さで大ヤスリ岩にユグドラシル(5.12/2p)、2010年には天鳥岩にホシガラス(5.12c PD/6p)と、存在感際立つ瑞牆山の岩塔に印象的なルートを拓いた。また、自身のルーツともいえる瑞牆山不動沢でも、ボルトの使用を極力排したルート開拓に傾倒。2013年の二十億光年の孤独(5.13b R)を皮切りに、Landmark(5.12b R)、我に返るとき(5.13a)、胎動(5.12b R/X)などを初登。2021年に完成させたHumble(5.14a R)は、それらの集大成とも言えるビッグルートとなった。開拓と並行して、白髪鬼(5.13d)や、Stingray(5.13d)、マーズ(5.13d)、デイドリーム(5.14b)などの歴史的クラックの数々や、ビショップのハイボルダーAmbrosia(V11)の再登など、多様かつ困難なフリークライミングを実践。2024年、瑞牆山摩天岩での2031(5.13b R/2p)の初登が最新の記録となっている。

関連するイベント